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2005年のヒット商品の中で14位(日経ビジネス調査2005.12.19号)にランクインしたのが、第3のビールとして後発発売したのどごし<生>。元々、第3のビールは、サッポロビールがドラフトワンで先行して開拓した領域であるが、いつの間にかキリンビールがトップになってしまった。こののどごし<生>が売れた理由について日経ビジネスが面白い分析を行っていました。

キーワードが「カニバリ」。カニバリとは、新商品を出すことで、既存商品のシェアが奪われ、自社で共食い状態になることをいいます。淡麗シリーズとのカニバリを最小限に抑えたことが、のどごし<生>がヒットした理由だと指摘しています。

キリンビールが発売前にしたことは、まず発泡酒を強くしたこと。これが何といっても、一番効果が大きかったかもしれない。淡麗グリーンラベルの味を改善、淡麗アルファは、プリン体99%オフに加え、糖質を60%カット。CMもタレントがうまそうに飲むシーンに切り替えた。そして大々的なキャンペーンを行って、足元を整えた。

キリンビールは、のどごし<生>発売前、淡麗シリーズからのカニバリは25%あると覚悟していたようです。社内でも、淡麗チームとのどごしチームを競争させ、カニバリを覚悟の上で臨んだ。ところが、ふたを開けてみると、発売から1週間の流入元は、淡麗シリーズからは、18%に留まり、他社からの切り替えが大きかったと分析しています。

キリンビールがなぜカニバリを恐れない策に出ることができたのかを私なりに想像してみたが、1つの仮説として考えられるのが、のどごし<生>と淡麗シリーズとの限界利益単価が変わらないのかもと思った。売価こそ違うが、限界利益単価が同じであると、1本当たりの儲けは変わらない。私はキリン社内の人間ではないので真実は分からないが、利益でのマネジメントが徹底されているキリンビールだからこそできたのかもしれない。カニバリを覚悟する際に「売上高減は数量増でカバーするが、利益は数量が増加した分増益になり、最悪利益は維持。」と読んだためではなかろうか。リスクがヘッジされていたからこそ思い切った策に出れたのかもしれないですね。

その為にも、おいしい商品をつくる技術陣、商品を企画するチーム、前線で販売する営業との歯車がうまく噛み合っていたように見えます。なぜ、キリンが独走できるのかをもう一度考え直してみる必要がありそうです。

【2005/12/20 22:49】 | マーケティング
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